第6章 暴走する気持ち…
キラキラのゆうちゃんを
遠くから見ているのが辛くて
人だかりから離れて
ぼんやりと地面をみつめてのると
そんな私の前に影が出来て
顔をあげると
スタッフ用のジャンパーに身を包み
帽子とマスクで完璧に顔を隠したゆうちゃんが
息を切らし立っていた…
「なんで……収録は…………?」
横「今…休憩入ったとこや……
それより何でお前ここにおんねん…?
向こうで何かあったんか……?」
「ううん…そうじゃなくて…
ただゆうちゃんに会いたくて…それで…
ごめんなさい………」
横「別に謝らんでもええけど…
でもここはちょっと
人に見られたらまずいから
先に俺が泊まってるホテル行って
待っといて?」
「うん…でも私…ここにいてもいいの…?」
横「にここまで来といて
今更何言うてんねん(笑)
出来るだけはよ帰るから
ええ子で待っとけよ(笑)?」
そう言って笑顔で私の頭を撫でると
ゆうちゃんはまたみんなが待つ輪の中に
戻っていく……
ゆうちゃんはいつだって大人で
いつだって私に優しい…
でも今の私は
自分勝手にこんなところまで押し掛けて
いつもゆうちゃんを困らせてばかりで
まるで小さな子供みたいだ………