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呪われた因果は私の中に 【絶園のテンペスト】

第2章 第一話:魔法使いは、樽の中




「何……何だ……これ……?」

町が……

「おいっ!大丈夫かっ」

「放っておけ。もう金属化が始まってる」

「金属化?」

コツ……
硬い……、確かに金属みたい……

「あの女が言ってた"黒鉄病"ってやつだ。生物を金属化する呪的現象だよ。病気じゃないが状況だけ見れば、たちの悪い伝染病だな。すでに三つ以上の地域で同じことが起こってる。人間だけでもう千人ぐらいはやられてるんじゃないか」

「千人って……」

「政府は必死に隠しているが、いつまでもつか。ここらも何か理由をつけて封鎖されるぞ」

あの人が言ってた地域封鎖って……
こんな事が起こっているからなのか?

「呪いかなにか知らないけど僕らは大丈夫なのか?あのフロイライン山本さんも……」

「大丈夫だろ、お前もあの女も一番影響のある時にオレの近くにいたからな」

「……………、いったい何だ?いったい何が……起こっているんだ?」

「魔法さ。それを扱う一族がバカな野望を抱いたんだ。より大きな力を得ようと目覚めさせてはならないものを目覚めさせようとしている。"黒鉄病"はただの前触れだ。そいつが目覚めれば日本どころか世の中すべてがひっくりかえる」

すべてがひっくり返る?
魔法?
そんなのどうしろっていうんだ?

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