• テキストサイズ

【A3!】皆の監督さん!

第13章 ことのは(高遠丞)




私が難しく考えるよりも、もっと単純で良かったんだ。


「丞さん、言ってくれなきゃ分からないです」

「…ああ」

「好きです」

「…俺も………好き、です」

「名前、呼んでください」

「………いづみ」


丞さんの顔が真っ赤だ。
本当の丞さんは恥ずかしがり屋だったんだ。

微笑んでいたら、緊張が解けたのか、私のお腹が大きな音で鳴り出した。


「…メシ、買うか」

「はい!」

「今日の朝メシ、皆木が作ってくれてたな。美味かったぞ」

「そうなんですね、楽しみー!」


丞さんより先に歩いて朝ごはんを目指す。
その途中で丞さんが私の名前を呼んだので、止まって振り返った。


「…今夜、部屋、行くから」


改まって言われると照れる。
けど、言葉を発した本人の方が照れていて。


「ふふ、連絡して下さい……絵文字と顔文字付けて」

「………努力する」


言葉って、大切。
当たり前の事を噛み締めて、朝ごはんのいい香りがするキッチンに2人で手を繋いで向かった。



next…?
/ 116ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp