第13章 ことのは（高遠丞）

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最近、やたらと丞さんからの視線が痛い気がする。
特に監督と一緒に料理を作っている時だ。


「丞さん、どうしました？」

「いや、別に」


丞さんも嫉妬するんだなあ。
まあ確かに、監督は無防備過ぎるし可愛いし、彼氏だったら放っておけないよな。

……本当に自覚がないけど。


「丞さん、俺、今度監督と食材買いに行くんですけど一緒にど「俺が行く」

「…え？えーっとそれは「俺が伏見の代わりに行く」


目をパチパチしてしまった、気がする。
丞さんの眼光が怖くてそれ以上は声を掛けなかったけど、一言だけ。


「食材買いに行くよりデートに行った方がいいんじゃないですか？」

「……余計なお世話だ」


行ってしまった。
丞さんもだけど、監督の方が大変なのかもしれないな。
ご機嫌取りじゃないが、今日丞さんの好物でも作るか。



end