第13章 ことのは(高遠丞)
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そんなこんなで紬さんに相談をする事になった。
丞さんの昔のお話とかも聞いた。
モテるけど、素っ気ないからすぐ別れちゃうとか。
これは本人にも言われたけど、言葉が要らない相手は楽だとか。
なんというか…
「あっさりしてますね…」
「あはは…なんででしょう、どうも人と深く関わるのが苦手な様で。本人は気づいてないですけど」
「……私と丞さん、どう思います?」
「うーん、でも今まで、って言ったら誤解を生むかもしれませんが、1番仲良さそうですし、俺は心配して見てませんよ」
「はーーーーー………そう見えますか」
幼馴染の紬さんが言ってるんだから
素直に喜べば良いのに、それも出来ない。
しばらく他愛もない話をしていたら、丞さんが帰ってきたみたいで、バルコニーにやってきた。
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