第10章 モテの定義(七尾太一)
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中庭にはいない…
部屋にもノックしてみたけど、人がいる気配はなかった。
あと、太一くんが行きそうな場所…
うーーーん、と唸りながら考えてたら
三角くんが話しかけてきた。
「カントクさん、どうしたのー?」
「あ、三角くん。今太一くんを探してて…でもどこにいるか分からなくて困ってたの」
「オレ、さっきたいち見た。バルコニーにいたよー」
「え!本当?ありがとう!」
「どういたしましてー」
オレは夕飯までにさんかく探して来る〜、って早々とその場からいなくなった。
三角くんに感謝。
ドキドキしながらバルコニーに向かう。
一段、一段と階段を上がり、なんか、緊張する…
バルコニーを見ると頬杖をつきながら外を見てる太一くんを見つけた。
夕日に当たって、髪の毛がすごく綺麗。
目も大きいからか、夕日が入って煌めいていた。
そんな様子をまじまじと遠目から見ていたが、流石に気づかれたらしく
「監督先生!コッチ来て下さいッス!」
って、お呼ばれされた。
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