第8章 テンアゲうれピコ!(三好一成)
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2人で作品を見ながら絵画が飾ってある教室に来た。
そこには、目を惹く日本画。
「凄く、綺麗…」
思わず呟く。
一成くんが私の顔を覗き込む。
嬉しさと、不安、そんな顔で。
「この絵、気に入った?」
「うん…繊細なんだけど力強さがあって、なんだろう。凄く好き」
「…はは、カントクちゃんに褒められるの、先生に褒められるより嬉しいわ!」
「えっ、コレ、一成くんが描いたの?」
「ここじゃオレ、日本画専攻だからね」
意外過ぎる…
今、心の声がそのまま顔に出てたみたいで
流石にその顔は傷付く!って一成くんに言われた。
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