第1章 裁縫の達人(瑠璃川幸)
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私には勿体ないくらい上品だ。
パーティなんかもコレで出席できちゃうよ…
幸くんの腕は衣装でわかってるけど
いざ自分に作ってもらうと勿体なくて。
そんな考えが頭の中でぐるぐる回ってる中
それを察したのか幸くんが口を開く。
「ソレ、オレがアンタに似合うと思って作ったの。変なこと考えないでちゃんと着てよね?」
胸がとくん、と鳴る。
幸くんも顔を赤らめながら、最後はぶっきらぼうに言う。
普段は可愛い幸くんが、こういう時は凄くかっこいいんだよなあ…
「う、うん!もちろん着る!明日から着ちゃおうかな…なんて?」
「はあ!?今度の、デートの時着てよ…それ、肌露出し過ぎちゃうから…絶対上羽織って…」
「わ、幸くんのエッチ〜!」
なんて、ふざけて言ったら突然キスをされる。
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