第5章 子供、大人(摂津万里)
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3人で少し懐かしい、学生時代の話をした。
左京さんの学生時代がホント想像できなくて
臣くんと2人で笑ったら怒鳴られた。
しばらくたった頃、万里くんがやってきた。
「おう摂津、まだ寝てねーのか。明日学校だろ」
「まあ、寝れないんで中庭散歩してたんすよ」
「カントクといい、万里といい、なんかあったのか?」
「「…………」」
2人でもごったからか、臣くんと左京さんが察した様に
「…さて、伏見。寝んぞ」
「そうですね、2人ともおやすみ」
と言ってリビングから出ていった。
「大人じゃなきゃダメなわけ?」
先に口を開いたのは万里くんだった。
万里くんの方を見たら、今にも泣き出しそうな、そんな辛い顔をしていた。
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