第6章 好きだから-あなたの心に届きますように-
僕は慌てて声をあげた。
「…っ、ごめん、けど…」
言いかけながら、佐奈と目が合う。
まだ足りない。
もっと…もっと佐奈が欲しい。
言葉にしきれない気持ちが…っていうより、僕の目というか、顔というか…僕の体全部がそう言ってるのが、佐奈には伝わったみたいで。
佐奈は真っ赤な顔で僕を軽く睨むみたいにしながら、だけどすぐに、恥ずかしそうに頬を緩めて、僕の背中に腕を回した。
その意味を、今の僕はもちろん知ってる。
僕はゆっくり、佐奈の首筋に顔を埋めた。
「愛してる…佐奈……」
「瑠衣……」
昨日までとは違う、今日から過ごすのは、恋人同士の時間だ。
「いっぱい、しようね」
たくさん感じさせてあげる。
イカせてあげるから。
そう言ったら、佐奈には、えっちとか、エロウサギとか、散々言われちゃったけど。
それでも、佐奈の手が僕から離れることはなかった。
何度も佐奈をイかせて、僕も佐奈のナカで何度も果てて……。
でも、それは昨日までみたいな、佐奈を気絶させるような、一方的な抱き方じゃなくて。
最後には二人一緒に、気持ちよく疲れた身体を抱き合って…眠った。