第6章 好きだから-あなたの心に届きますように-
指を差し込んだそこは、うねるように温かく吸い付いてきた。
昨夜までも、そうだった。
そのはずなのに、僕の感じ方が違うのかな。
ずっと良くて、ずっと凄くて…気持ち良くて、堪らない。
好きな人の心が自分に向いてるって思うだけで、こんなに違うってこと…なのかな。
佐奈が僕を受け入れてくれる。
受け止めてくれる。
強引に触れて、追い上げるようなことをしなくても、佐奈は感じてくれて、無理矢理…なんてしなくていいし、しちゃいけない。
する必要も…ない。
本当はずっと、こんな風にしたかったんだ。
優しく触れて…感じさせて、甘く蕩け合うように……。
僕は佐奈の中から指を引き抜くと、昨夜までそうしたみたいに、でも全然違う気持ちで、佐奈の全部に触れる。
本当はすぐにでも佐奈と一つになりたいけど、でも…まだ…まだだ…。
僕は痛いくらいの自分を堪えながら、佐奈の肌に新しい印をつける。
触れる感触が昨日までと何となく違って感じるのは、僕の気持ちの変化のせい…だけじゃなかったみたいだった。
もちろんそれもあるんだけど、僕の体が昨日までと違ってるから、そのせいもあるみたいだってことに、僕は途中で気が付いた。
手も足も…昨日より長くなったり、大きくなったりしてて、佐奈にたくさん触れるし、柔らかな膨らみも…ああ、だけど、昨日より力もあるから乱暴にしないようにしなくちゃ。
そう思って、優しく…優しく、柔らかな佐奈の胸にそっと触れて。
だけど、佐奈が。
「ぁっ…る、い…ぁ、んっ。ゃ、も…っ…っ」
恥ずかしそうにしながら、何だかもじもじしたりするから。
「良いの?激しくしちゃうよ?」
本当に、もっと激しくしても良いの?って気持ちと、本当はそうしたいっていう気持ちが、僕の中で争ってる。
それなのに佐奈は、こく、って小さくだけど、でもちゃんと頷いて、恥ずかしそうに目を反らした。
可愛い。
どうしようってくらい、可愛くて…色っぽい。
「佐奈…佐奈…すごい、可愛いっ」
「ゃっ…そ、な…こと、いわな…でっ」
また佐奈が真っ赤になって、身体を捩る。