第3章 好きだから-食悦-
椅子なんて狭い場所じゃないここで、僕は本格的に佐奈を抱く。
佐奈の隅々まで…昨夜そうしたように。
昨夜以上に……。
昨夜覚えた佐奈が感じる場所を、しつこいくらいに責めて声を引き出す。
「佐奈…好きだ。好きだよ…好きだ……っ」
昨夜からずっと、佐奈を抱きながら、気がつくと僕は馬鹿みたいに佐奈に『好き』を連発してる。
本当に無意識で、でも、止められない。
佐奈を抱くのをやめられないのと同じくらい、自分の気持ちを真っ直ぐにぶちまける。
佐奈だけ…欲しいのは佐奈だけなんだ。
今までも、これからも、ずっと、佐奈だけなんだ。
だから…だから……。
ぢゅくんっ!
佐奈の足を抱え上げて思いきり突き上げる。
「ひぁっ…ぃゃぁああぁっ……!」
響く啼き声と、すぐにイキたくなる気持ち良さに引き摺られそうになるのを必死にやり過ごして、僕は何度も何度も佐奈を絶頂に押し上げた。
「はっ…ぁぁっ、ゃ、も…っ、い…っちゃ…っ」
「良いよ、何度でもイキなよ。幾らでも僕がイカせてあげるから!」
何度でも…何度だって。
ずんずん突き上げる合間に、じゅぷっじゅぷっ、と水音が混ざる。
僕も何度か佐奈のナカで果てたから、それが佐奈のか、僕のかなんて、全然分からないし、どっちだって良い。
それくらい、ぐちゃぐちゃに二人で溶けてしまえたら良い…もっと…もっと……。