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擬人カレシ~白兎・三人目の生徒編◆裏◆~

第3章 好きだから-食悦-


そう言った僕から、佐奈は目を反らした。

「おぼえてる…けど…でも……。でも、あんな…こと……」
「うん、そうだよね」

佐奈の言いたいことが分かって、僕は素直に頷いた。
『好き』なら何をしても良いわけじゃない。
そんなの知ってるよ、佐奈。
でも僕は分かってて…昨夜、佐奈を抱いたんだ。
もっと言えば、昨夜で終わりじゃないし…ね。
これからの時間を想像して、僕は佐奈にスープを差し出した。

「少しでも食べて?」
「…………」
「ダメだよ、佐奈。それじゃ、佐奈がもたないから」

そう言いながら、僕はスプーンを佐奈の口元に運ぶけど…はねつけられた。
佐奈が結構強情なの、僕知ってるよ。
それも可愛いし、好きだけど。
僕は佐奈の隣に座り直して、無理矢理佐奈の身体を膝の上に抱き上げた。

「ゃっ!?」

びっくりして固くなる佐奈を後ろから抱きしめながら、僕はスープを口に含んで。

「んぅっ…」

こくっ…。

口移しのスープを佐奈がちゃんと飲み込むまでキスをした。
そうやって、何度も何度もスープを飲ませる。

でも固形のものは、さすがにこの方法じゃ無理だよね。
強引に口移しした唇を離してすぐ、僕は隙を突いて佐奈の口に自分の指を差し込む。
傷つけないようにそっと指を入れると、嫌なら僕の指なんて噛んじゃえば良いのに、お人好しな佐奈はそうしない。
こうなるだろうって佐奈の性格を利用して、僕は自分の指で開いた佐奈の口にパンを咥えさせた。

「はい、ちゃんと食べて?」

嫌がるけど…何とか食べさせる。
一口…二口……。
だけど、僕の指が佐奈の唾液で濡れるのを見ていたら…ちょっと、僕がきつくなってきた。
トーストはほとんど一枚、スープも一杯飲ませた。
サラダは…ほんのちょっと、だけど。
でも…これならもう、良いかな。
それに…僕が…もう、限界……。
ベッドに運ぶ余裕もなくて、僕は膝の上に乗せたままの佐奈に触れた。

「っ!? ゃっ、る、い!?」

嫌がっても、逃がしてあげない。
ベッドまで運んであげたいけど…駄目だ。
このまま佐奈が欲しい。
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