第2章 好きだから-捕食-
イキすぎて時々意識を飛ばす佐奈を、でも僕はそのまま貪った。
そうすると、また佐奈が気が付くから。
「おかえり。佐奈」
言いながら、僕は佐奈を更に突き上げる。
「ひっ、ぁっ…ぁぁぁぁぁあああっ!」
僕の下で佐奈は喘いで、よがって、また…イク。
僕も佐奈のナカで何度も果てた。
「…っ、佐奈っ!すごっ、きもち…いぃ、よっ!」
どくどく、って、僕の熱が佐奈のナカに呑み込まれていく感覚に、頭の中が真っ白になる。
もうお互い何回イッたかなんて分かんないし、とっくに数えてない。
だって今夜から始まったばかりなんだから。
でも今日はもう、佐奈が完全に意識飛ばしちゃったから……。
「は……っ」
気がついたら、僕も息を吐いていた。
何だか体がだるい感じがする。
でも…嫌じゃない。
上手く言えないけど、嬉しい怠さ。
「あ、そっか」
やっと佐奈を手に入れた。
佐奈を抱いた。
だから…嬉しい。
何時間もしちゃったから、怠いっていうのもあるかもだけど、でも、嬉しい方がずっと大きい。
だから…怠いのが、嬉しいんだ。
本当は、まだ僕は物足りないけど。
このまま、まだ佐奈を抱きたいし、佐奈と混ざり合いたいけど。
でも…完全に気絶してる佐奈をまた…っていうのは、さすがにちょっと…って僕も思う……。
無理矢理佐奈にあんなことしちゃった僕だけど、疲れきって気絶してるのに…っていうのはさすがに、ね。
僕は別に、Sとかじゃない(つもりだし)。
目の前には佐奈の寝顔。
それだけで佐奈が欲しくなるけど、今は我慢。
ちょっと視点を変えて部屋を見渡したら、あれ? 何か、部屋が明るい?
一瞬、不思議に思った。
でも、すぐに僕は気づいた。
「朝……?」
ってことは一晩中、僕は佐奈とえっちしてたってことか。
そのつもりはあったけど、本当に一晩中してたんだな、僕……。
別に自分が絶倫とか、そういうつもりはないんだけど。
佐奈…だから。
欲しくて欲しくて、どうしようもない、彼女だから……。
「佐奈…ちょっと待っててね」
僕は脱ぎ散らかした自分の服を着て、そーっと部屋を出た。