第2章 好きだから-捕食-
可愛い可愛い、僕の佐奈……。
僕だけの…佐奈……。
「はぁ…っ、ゃ、っと……!」
やっと……。
ぐっ!と、僕は佐奈のナカに押し入る。
「あぁぁぁぁぁっ!」
途端に、今まで以上の声が佐奈の唇から溢れて、僕はそれだけで達しそうになった。
「くっ」
けど…まだ、ダメだ。
まだ、佐奈の奥まで辿り着いてない。
ああ、だけど…たまらない。
とろとろに溶けたそこは僕を拒むことなく受け入れて、熱く絡み付いてくる、それだけでもう、どうにかなりそうだ。
だけど……。
「ぁ…っ、くっ」
どうしようもなく、辛い……。
苦しくて辛いんじゃない。
良すぎて…辛い。
「は…っ、佐奈っ!」
我慢しきれなくなった僕がもっと腰を押し付けると、ぐちゅんっ!て音が佐奈とつながった場所から響いて。
瞬間、
「ゃっ、ぁぁっ! だ、め、ぇっ」
背中をしならせる佐奈が色っぽくて、綺麗で…可愛い。
やっと届いたそのナカで、僕はやっと息を吐いた。
やっと…やっと……。
「つかまえた……」
言いながら見下ろした佐奈の目が、また新しい涙を溢れさせる。
いきなりこんなことして、ごめん。
怖がらせてごめん。
素直にそう思うけど、だけどもう、止められなかったんだ。
誰にも渡したくなんて、なかったんだよ。
それなのに…一言だけ、聞こえた。
「ど…して……?」
その言葉に、僕は目を見開いた。
『どうして』…だって?
今更!?
反射的に僕はそう思う。
思ったけど。
ああ、そうだよね。
佐奈は僕の気持ちなんて知らなかったんだもんね。
こんな僕なんて、想像もしてなかったんだ。
毎日『大好き!』って言ってた僕の気持ちは、やっぱり全然届いてなかった。
だったら思うよね、『どうして?』って。
『どうしてこんなことするの?』って…さ。
佐奈を警戒させないように、わざと軽いノリで『好きだよ』って連発してた自分のせいだって知ってるけど。
けど、それも終わり。
僕の本気を、教えてあげるから。
ねえ、聞いて?