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擬人カレシ~白兎・三人目の生徒編◆裏◆~

第2章 好きだから-捕食-


必死に肌を隠そうとする佐奈を追い詰めて、強引に腕に捕まえる。
シャワーを止めるのが遅れて僕もずぶ濡れになっちゃったけど、そんなことはどうでも良い。
バスタオルで包むように佐奈を抱き上げようとすれば、当然すごく抵抗されて、色々言われもしたけど。
ごめん、そんなの、今の僕にはもう聞こえない。
もう…今夜は聞けないから。

「無駄だよ?」

それだけ言った。
それを聞いた佐奈が目を見開いたのが分かる。

僕のこと、子供だと思ってたんだよね?
自分より背が低くて、だからこんなことできないって…ありえないって、そう思ってたんだよね?
そんな力もないって、思ってたんだよね?
でも…僕だって男なんだよ?
僕が佐奈のこと、毎日どんな目で見てたかなんて、全然知らなかったでしょ?
ねえ…考えたことも、きっとなかったよね?

でもさ……。
暴れる彼女を無理矢理抱えて、向かうのはもちろん僕の部屋。
ベッドに下ろして、佐奈をシーツの波に押し付けた。

教えてあげるよ……。
佐奈が思いもしなかったこと……。
想像もしなかったことを。

「全部…教えてあげる……」

紡いだ声が自分でも驚くくらいに掠れてる。
僕だって、どきどきしてる。
緊張だってしてる。
大好きな彼女をこんな風に怯えさせるのも、すごく悪いと思ってる。
でも…それ以上のものがある。
それに勝るものなんて、永遠に僕の中にはありえない。
それは…彼女を僕だけのものにする…狂うほどの、喜び……。

上気した目の前の肌に僕は、僕だけの印を散りばめる。
佐奈は身を捩るけど……。
そんなの、甘くくねって見えて、僕を煽る効果しか生まないのにね。
僕を煽って滾らせて、もっともっと佐奈の全部に触れて溶かしたいと思うだけなのにさ。

それに…言ったよね?
無駄だよ…って。
僕の方が背は低くても、力は佐奈より強いんだよ?
今までずっとそんな風には見せないようにしてたけど……。
非力で可愛い子供なんて、最初から何処にもいなかったんだ。
これから本当の『僕』を見せてあげる。
教えてあげるよ……。

「佐奈……」

佐奈と触れ合う為に、僕は自分のパジャマを破るように脱ぎ捨てた。
こんなもの…邪魔だ。
僕と佐奈の間には、何もいらない。
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