第13章 There you when I looked back
俺はそう言って知念の肩をつかんで
押し返すと、向かい合って座りなおす。
『俺は、高校生の時に家を出てホストに
なったんだよ。』
そう言うと、知念はびっくりしたように
目を見開いた。
『へぇ。 …ってそんな事俺に話したりしていいんですか。』
『まぁ…な。 あえて言うことじゃないけど別に隠してた訳じゃないからな。
聞きたいんだろ? ってか知りたいのは、家の事か?』
『…い いや。 …まあ。』
図星言われたという感じに、知念は手を握りしめて黙ってしまった。
『色々あって連れ戻されて、また一人
暮らしを許してもらえたのも
ついこの間でさ、
…まだダンボールとか残ってるだろ。』