第13章 There you when I looked back
俺がそう言うと、知念はフッと笑うと
ベッドに座ってあぐらをかいた。
『恨み…? もちろんありますよ。』
『そうか。
…まぁ、何か話してみろよ。聞いて
やるから。』
そう言って俺は、知念の反対側から
背中合わせになるようにベッドへと
座った。
『はぁ~… なんで…
なんでそんなに余裕なんですか。
なんで…』
そう言うと、知念は俺の胸ぐらを
つかんでベッドへと押し倒して
馬乗りになる。
『余裕…か。 まぁ、今でも
もちろん親とは関係ないって気持ちは
あるよ。
小さい頃から俺だけは医者には
ならないって、親の決めたレール
の上だけは行かないってな。』