第11章 In Rome, as the Romans do.
俺たちの目配せを見透かすように、
またトゲのある言い方をしてくる。
『お前な。 俺はいいけど、世間を
営業って仕事を
そんなに甘くみるなよ。
怖いものなしでいると、すぐに足下
すくわれるからな。』
俺は流石に少し強めに、知念に言う。
『別にそんな甘くなんて見てないです。
けどなんか俺ますます、アナタを見る目
が変わっちゃったな~。』
そう言うと知念はテーブルに倒れこむ
ように寝入ってしまった。
『おいっ…。知念っ。 どうするんだよ
お前家はどこだ?』
声をかけてももううなるだけの知念を
俺は仕方なく、家に連れて帰る事に
した。