第11章 In Rome, as the Romans do.

何だかつかめないやつだな…。

そう思いながらも俺たちは、俺の
ホスト時代の仲間がやっている
バーへと移動して
２人で飲みなおす事にした。




『俺は、焼酎にするけど、知念は？

もうソフトドリンクにしとくか？』




『いや…。　俺も同じで。　ってか

和くん酒強いんすね。なんか

意外っつうか…。』



『意外？　　…まぁな。　これでも

色々世間的にきたえられてるんだぜ。

な？』



そう笑って言うと、マスターのシュウ
と目配せを交わす。





『何ですか？　それ？

もしかして昔、悪かった…みたいなの
ですか？


まぁ、じゃなかったら、医者にもならず

こんな会社勤めなんてしてないです
よね……。』




つっかかるような言い方にやっぱり何かあるんだと
確信しつつ見つめる。