第9章 One man fault another lesson
兄貴が高校生で受験を控えていた
頃兄貴から届けものを頼まれて
尚哉の所に行ったのが俺たちの
出会いだった。
尚哉は本当に優しくてあたたかくて
、そんな重い病気なんて一切感じ
させない明るさで
何故か凄く意気投合して気づいたら
兄貴よりも俺のほうがお見舞いに
行くことが多くなっていた。
コンコン
『兄貴。 入るよ~』
どうぞ~と返事が聞こえ俺が入る
と兄貴は今ちょうど勉強一休み
して飯にするところだったと
ソファーに腰を下ろした。
『尚の所に行ってたんだろ。
調子どうだった? 最近全然行け
てなくてな……』