第18章 魔法が溶ける前に
和『ただいまー。 侑李。待たせたか? 急いで作らないとな』
竜『はじめましてっす。 今日は、よろしくお願いします。』
今日はバレンタインデー。
先に帰っていた同じ会社の後輩で兄貴の恋人の侑李と3人ではじめての手作りのチョコレートケーキを作る事になっていたんだ。
侑『ところで竜也くんは、料理とかそっちの方はどうなのかな?』
竜『そりゃもちろん、からっきしっす。』
和、侑『『………やっぱりな』』
三人ブハッと笑いだすと、からっきしダメな3人でヤイヤイ言い合いながらもなんとか形にはなって焼き上がった。
和『じゃあ二人ともありがとうな。 じゃあ行ってきますかっ』
竜『あ……和也さん 松本さんきっとすげえ喜んでくれますよ。
こういうのは気持ちが大事っすからね。』
そう言うと侑李も笑顔で親指を立て、そして三人で丸く円陣を組むとオーと掛け声をかけた。