第15章 It's bitter and sweet choco
『お前らのところの、小瀧っていう情報屋がいてな……。』
『アイツか……。 確かに俺に突っ掛かってくる知念の事様子うかがってる感じだったな。』
『まぁそういう事だから。 侑李……入っていいか? ダメって言っても入るけどな……』
そう言いながらもうすでにベッドルームの扉をあけて入って行く智だけど、その姿は知っている兄弟の智ではなくて… 止める事もせずその後ろ姿を見つめていた。
『こ……来ないでください。 俺は……』
『あの時はすまなかった。 世間の体裁を気にして
本当は侑李の事が一番大事大事だったのにひどい事も言ってしまった………』
こんもりと布団をかぶってベッドに潜っている知念に
向かって聞いた事もないような優しい口調で智兄さんが声をかける。