第1章 怪我【佐久間咲也】
咲「オレの方こそ、ごめんなさい」
『あれ・・・。怒って、ない?』
恐る恐る顔を上げて咲也くんを見る。
咲「はい!それと・・・」
『うん・・・』
体を起こして、
少しだけ咲也くんの目線に近づいた。
咲「ありがとうございます🌸」
迷いのない、満面の笑み。
咲「学校にいる時から違和感はあって、
でも、みんなにもカントクにも
心配はかけたくなくて・・・。
カントクが曲げてくれなかったら
オレ、悪化させてたと思います」
伏し目がちな表情が
私の心臓を締め付ける。
咲也くんの生き方が見えた気がした。
咲「だから、ありがとうございます🌸」