第4章 告白と転校生
「は………………?それじゃ、今お前が好きなのは、俺じゃなくて………先輩、なのか?」
「わからないの………。胸をときめかせるだけで、それだけで、愛って言えるの?それが、わからないの。」
「でも………お前は、俺のことが好きって、わかってたんだろ?」
「うん。雄ちゃんのこと思うたび、無意識に好きって口に出してた。だからね。あ、好きなんだなってわかった。でも、今はそれがないの。たしかに胸はドキドキするよ?でもさ、これって好きなの?わからないんだよ………。」
「悔しい………………。でもそれは、特別な愛だ。俺を好きだった頃よりも………すっげぇ強い愛なんだよ。」
「すごく強い………愛?」
「ああ。もう、遅刻するから学校までダッシュしようか。」
そう言った雄ちゃんの横顔には涙が見えたような気がした………………。
それからしばらくして、学校についた。私が下駄箱で靴を履き替えていると、蓮がこっちに向かってきた。
「なんもされなかったか?」
「え?あぁ、うん………ちょっと、ね。」
「本当に大丈夫なのか?」
きれいな瞳で見つめられる………。
ドキッ
ほら、これだよ。胸がドキドキする………。これが、雄ちゃんのいってた………強い愛?
「れ、れんっ!!!」
「あ?………なんだよ。」
「蓮はさ………私のこと………………………………………」
「なに?」
ドキッ
「なっ、なんでも………ない///」
また聞けなかったよぉ!たしかに付き合ってるけど、付き合うとき、蓮は私のこと好きとは言わなかった………わからないよ。蓮は遊びで私と付き合ってるの?………嘘で、あんな優しい目をしてくれるの?わからないよ………。私のこと、好きなの?