第4章 告白と転校生
「やったぁ♪」
ぴょんぴょん跳びはねる岬。本当に…可愛いよね、岬は。
私は雄ちゃんに耳打ちした。
「なんであんな可愛い岬を好きにならなかったの?」
「…あ?んなの、理由なんかねーよ。好きだから、それでいいだろ」
「ふぅーん////」
「普通に反応してるつもり?」
「なにがよ」
「顔赤いよ?」
「なっ…////////」
雄ちゃんってばもう!そりゃ好きって言われたら顔ぐらい赤くなるわよ!ならない方がおかしいっ!!!
「惚れた?」
「蓮と同じこと言うなっ!」
「また……先輩のことばっかり…」
「え…?」
私は見逃さなかった。雄ちゃんが悲しい顔になったところを………。
「なんでもねぇよ。ちょっと妬いたかな」
「うっ…///」
「いつでも先輩のことばっか。ずりぃよ。どんだけ好きなんだって感じ」
「……///」
「ふたりともー?なに入り口で立ち止まってんの?邪魔になってるよー?」
岬が雄ちゃんと私にそう言ったから後ろを振り返ったら、少し怒り気味の先生が立っていた。
「ひっ…!先生…」
「お前らなにリア充ごっこしてんだぁ?あたしが独身と知ってのことか?」
うっわぁ…やばいよ、聞かれてた…?
「いっ、いえ!今朝、告白してふられたもんでして…先生と一緒ですから!ご安心を」
「あぁん?一緒?なにがだ。お前は告白してふられてんだろ?勇気出してふられたってことじゃねぇか。あたしなんてなんもしてねーんだぜ?ふられたと独身はちげぇよ。どうせこんな30代のババアになってくるともっと結婚しずれぇんだろがよ」
完全にきれてるよ…。雄ちゃんが一緒とか言うから…。
「は、はぁ…」