第2章 放課後
「普通に。鬼怒川とか鬼怒川くんとか蓮くんとか蓮とかだろ?」
「うーん。じゃあ……鬼怒川」
「ん。なに?ゆりは」
「ちょっ!!!!!!!!」
「なに?」
「私、名字で呼んだんだけど!?」
「ああ。そうだな」
「なんで鬼怒川は「ゆりは」って呼ぶの!?」
「ダメなわけ?」
「え…いや、別に」
「んじゃいーじゃん」
「はぁ………」
鬼怒川にはとーぶん、何を言ってもききそうにない。
「ゆりは」
「ふぇいっ!?」
うわっ…やば。急に名前呼ばれて「はい」が「ふぇい」になっちゃった……。
「ぷはは。やば」
「なによぅ!びっくりしただけなんだからね??」
「随分強気だな。」