第9章 自分の気持ち
薬研…!どこ……!
私は、薬研を探して無我夢中で走った
商店街まで出てきたが見当たらない
薬研が行きそうな場所なんて全く知らないし…
『っはぁ……はぁ……』
走り疲れて、私は息切れしながら歩みを止めた
『薬研っ……どこっ……』
こんな風に離れるなら、ずっと、一緒にいれば良かった……
そんな後悔が自分を苦しめる
もう、このまま一生会えなかったら…
そんなの嫌だよっ……まだ何も伝えてない…
私は薬研のことが好きで、離れたくないって……ちゃんと伝えたいよ……
薬研…薬研……ごめんね…
それから、数時間探し回ったが…全く見つからなかった
私は諦めて自宅に戻ろうと、帰り道を歩いていた
すると、薬研と初めて出会った場所が見えてくる
そこには、あの時みたいにダンボールが置いてあった