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【刀剣乱舞】薬研、拾う【R18】

第8章 君の幸せを願って





俺は名前の家を出れば、名前の住んでるマンションの部屋を見上げた


名前は本当に、俺に出ていって欲しかったのか…?
けど、俺の目は見てくれなかった…

いち兄に何か言われたから、俺を追い出したのか?

そんな色々な考えが頭を過ぎる


あの涙はなんの涙だったんだ…

いきなり押し倒したから?
手首が痛かったから?

それとも、俺と離れたくなかったから?

そんな都合のいいことを考えてしまう自分がいる


それほど、俺は名前のこと……


「……忘れられそうにねぇな…」


頭に浮かぶのは名前の顔ばっかり
あの涙を、拭ってやることが出来なかった…
出来ることなら、ずっと傍にいたかった…

名前……今頃、泣いてるんだろうな…


「……はぁ…、今日はどこで寝泊まりするかな」


俺は帰りたくなかった…誰がなんと言おうと
帰るとしたら、名前の家だけだ……


そう考えながら、今日の寝どころを探すため歩みを進めた


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