第7章 デート
「広いな…はぐれたら迷子になっちまいそうだな…」
『そうだね…薬研はぐれないでね?』
そう言って薬研の顔を覗けば、いきなり薬研に手を握られた
『えっ…?』
「こうやって手を繋いでおけばはぐれないだろ?」
その言葉に、私の顔に熱が集まってくるのがわかる
でも薬研のそんな優しい気遣いがとても嬉しかった
『恥ずかしいな…こうゆうの』
「デート気分が更に向上していいだろ」
そう言って薬研は私をリードするように手を握りながら歩いていく
その背中は頼れるカッコイイ背中だった
『薬研…ありがと』
「別に、俺がしたくてしてるだけだしな」
薬研は、にっと笑えば握った手に指を絡め恋人繋ぎをしてきた
暫く恋愛をしてなかった私にとって、トキメクには充分の行為だった