第6章 薬研のこと
お風呂から上がれば、私は簡単な料理を作りテーブルに並べた
『はい、お待たせ〜。薬研、お昼ご飯食べてないでしょ?だからたくさん食べてね!』
「あぁ、ありがとな。……それで、これはなんだ?」
薬研の指差す方を見れば、買ってきたケーキの箱だった
『あ、冷蔵庫に入れるの忘れてた!』
私は慌ててケーキの箱を手に取れば冷蔵庫の空いてるスペースにしまった
しばらく出しておいたせいでケーキのクリームが溶けてしまったのではないかと不安になったが、食べる時に見ればいいやと思い食事の席に座った
「溶けるようなものを買ったのか?」
『あ、うん!薬研と一緒に食べようと思って、ケーキ買ってきたの。だから食後に食べよう?』
「あぁ」
その言葉に、薬研は嬉しそうに微笑んだ