第4章 不安な気持ち
「ん……名前…?」
眠たそうな、重たい瞼を擦りながら薬研は上半身を起こしてこちらを見てくる
『あ、薬研……ただいま』
薬研について色々考えて頭がごちゃごちゃしてしまっているが、なるべく平常心で薬研に接する
すると、薬研は嬉しそうに微笑んで私に抱きついてきた
「おかえり、名前…会いたかった……」
『……!薬研……?』
いきなりの言葉に私は目を見開いた
名前を呼ぶも、薬研はぎゅっと抱きついたまま離れる様子は無かった
寂しくなってしまったのかと思えば、優しく薬研を抱き締め返した
『ごめんね…遅くなっちゃって…』
「いや、平気だ。おつかれ、名前」
少し身体を離せば、私を見ながらいつもの笑みを浮かべてくる薬研