第4章 不安な気持ち
リビングの電気をつけ辺りを見渡せば、無雑作に置かれた荷物が目に入った
そしてその近くには、ソファーで眠っている薬研の姿が目に飛び込んできた
『薬研…寝ちゃってたんだ……』
ケーキをテーブルに置き、私はソファーのそばに座れば薬研の髪を優しく撫でた
その綺麗な顔を見つめていれば、頬に涙の伝ったような跡が残っていた
『…………!』
もしかして…泣いてた?
私は涙の跡を優しく触りながら薬研を見た
そして、薬研から荷物に目を移す
この荷物…着替え……?
もしかして、自宅に帰ったの……?
私は薬研のことを何も知らない
自宅の事も、どんな子なのかも……
泣くほどの事なら、深入りしない方がいいのかな……なんて引き腰なってしまっている部分もある
深入りされたくない人もいるし……
そんなことを考えていれば薬研は目を覚ました