第3章 君と新生活
話しかけたいち兄に、俺は悪態をついてしまう
なぜなら…絶縁をするくらいの喧嘩をしてから顔を合わせてなければ口も聞いていなかった
その喧嘩が原因で俺はこの家を出た
ま、見た目がこんな感じなおかげで…色々な女に良くして貰っていて今生きれているが…
結局良くして貰えるのなんて最初だけだ
あとは、ゴミみたいな扱いを受ける
今回も名前に拾ってもらったが…いつまで持つか…
「薬研、帰ってきたらどうかな…弟達も心配しているよ?」
「……俺は、帰らねぇよ」
帰るわけない
正直、今は兄弟といたい気分でもねぇ…
それに、喧嘩した時にいち兄側についた弟達が俺の心配なんてするわけがない
「なら、どこにいるの?住めてるのかい?まさか…野宿なんてこと……」
「安心しろよ、俺は幸せに暮らしてるから。今日は、着替えを持ちに来ただけだ」
俺はタンスから自分の衣類を取り出せば、適当に空いたカバンにぐちゃぐちゃのまま突っ込んだ
「薬研……いい加減に…」
「別にいいだろ、俺がどこで何しようが。もう、子供じゃないんだぜ?俺」
そう言い残して、俺は荷物を持ったまま家を後にした