第3章 君と新生活
名前が仕事に行ってから早くも2時間弱が経った
俺は何もすることがなくて、ぼーっとテレビを見ていたがここに住むにはやっぱり着替えがあった方がいいだろうと思い、外出をするため合鍵を手に立ち上がった
「取りに行くか…」
名前に借りた服を脱げば、昨日洗って干したままの自分の服を着れば、俺は鍵をかけて家を出た
向かうのは、兄弟が住まわっている家
この時間なら…鉢合わせする確率も低いだろう……そう思い、記憶に残る家へと訪れた
慣れた足で自分の着替えのある部屋に歩みを進めれば、誰かに声をかけられた
「……薬研?」
「…いち兄……」
声を掛けてきたのは兄。
鮮やかな水色の毛髪が特徴の一期一振だった
「薬研…どこに行っていたんだい?」
「いち兄には関係ないだろ」