第2章 初めての夜
『ま、まぁ……そうだけど…』
「やっぱりな…ま、こうして名前と一緒に寝れるなら、子供だと思われてもいい…」
そう言って薬研は私にぎゅっと抱きついてきた
その声色には、切なげな…そして悲しげな声色が混じっていた
そんな薬研を私はぎゅっと抱き締め返して優しくサラサラの髪を撫でた
『薬研…寂しいの?』
「!……別にそんなんじゃ…」
『いいよ、甘えて…私が傍にいてあげるから』
そう言って背中をポンポンとしてあげれば、薬研は私を抱きしめる腕に力を込めた
そして私の首筋に顔を埋めてきた
「名前…あったかい……」
『薬研もね』
抱きしめながら頭を撫でていれば、薬研は安心したのかそのまま眠ってしまった
やっぱりまだ子供なんだなと思いながら、私も同じく眠りについたのだった