第6章 揺れる揺れる
突然、視界が揺らいだ。
なんだかフラフラしてきた。
酔ってきたのかも…
にしても早すぎる気が…
ジョシュア 「おっ、大丈夫か?」
ななし 『…え?』
気がつけば私はジョシュアの肩にもたれていた。
ななし 『あっ!ごめんなさい!』
ジョシュア 「いや、平気だ。それより君、体調が優れないのか?」
ななし 『あはは、なんかちょっと酔っちゃったみたい…私はもうこの辺で…』
アッシュ 「あれ〜?もう行っちゃうのかい?」
ななし 『ごめんね、もう眠くなっちゃったし。今日はありがとう。あとは2人で楽しんで?』
私はフラフラとドアへと向かった。
するとぞっと背中に寒気を感じた。
アッシュ 「君がいないんじゃ楽しくないじゃないか〜」
ななし 「えっ、アッシュ…んっ!?」
アッシュの手によって口を塞がれ、壁に押しやられる。
アッシュ 「おっきい声出さないでよ?弟達が起きちゃうからね」
そう言うと口から手を離した。
ななし 『な、なに…?』
明らかにさっきとは違う雰囲気のアッシュとジョシュアがこちらを見ている。
目にはギラリとした光が見える。
あ、これは何度か見たことがある。
私がここにきてすぐの時…、長らくなかったから忘れてたけどこれは…
不敵な笑みを浮かべたアッシュ。
その横で嘲笑うかのように私を見るジョシュア。
アッシュ 「俺たち、あんな酒じゃ満足できないんだよね〜」
吸血だ。