第7章 罠
ななし 『いっ…!!』
ジョシュア 「ちゅっ…ん、ふっ」
アッシュ 「んっ、ちゅう…」
前から右の首にジョシュアが牙を立て、アッシュは後ろからうなじにキスを落とす。
痛いのとくすぐったい感覚が私を襲う。
ジョシュア 「はぁ…美味しい…。ほんと君の血は絶品だね…いくらでも飲んでいられそうだ…んっ」
カプッ…
ななし 『痛っ!いた…い…もう、むり…っ!あっ…』
痛さに苦しんでいるとアッシュの手が私の口を塞いだ。
アッシュ 「しーーっ。ごめんね、もうちょっとで終わるからね、我慢してて」
ななし 『んんっ、んーんー!!』
そんなこと言われても痛いってば!
無理だってー!
痛さから、涙が出てくる。
アッシュ 「あれ、泣いちゃった?」
アッシュの声にジョシュアも顔を上げる。
ジョシュア 「いいな、その顔…。興奮する。」
そう言うとジョシュアは私の顎をくいっと持ちあげキスをした。
ななし 『…!?』
ジョシュアの舌が私の口を割って中へ入ってくる。
初めての感覚に腰が抜けそうになる。
なにこれ、なんでキスされてんの…
でも、これ、口の中溶けそう…
お酒が入っているのもあるが、頭がぼーっとして私はガクッとバランスを崩してしまう。
ジョシュア 「おっと…君にはまだ早かったかい?」
ジョシュアは私を軽々と受け止め笑う。
アッシュ 「お前、ほんと趣味悪いね〜」
ジョシュア 「ふん、お前も大概だろ」
アッシュ 「えー?俺はもっとこうさー、優しく…ん」
ななし 『…っ!!』
今度はアッシュがななしの唇を奪った。
ジョシュアのように乱暴ではなく、そっと口をつける。
アッシュ 「こんな風にね、女の子は優しくしないとダメだって言われたでしょー?」
ジョシュア 「ふ〜ん、俺はそんなんで満足できる柄じゃないんだ」