第4章 私の仕事
気がつけばもう11時近かった。
ランチは12時。
もう準備始めないと間に合わない。
私は急いで調理室へ向かった。
〜調理室〜
ななし 『アベル!ごめん、遅くなっちゃって…』
アベル 「ああ、平気だ。じゃああんたはそこのジャガイモを切ってくれ。」
調理は私一人では大変だということでアベルに手伝ってもらうことになっている。
まぁ、アベルが単に料理が好きだからって理由もあるけど…
ランチまでの残された時間内に終わらせなければ大変だ。
みんな怒っちゃうよね…。
朝、ナーシャに教えられたから…、うん。
私はアベルに劣らないよう一生懸命作った。
そして盛り付けに入ろうとしたところで調理室の扉を叩く音がした。
コンコンコン…。
アベル「ん?誰だ?」
ななし 『あ、私が出るね』
私が扉を開けると、そこには白い髪の男が立っていた。
でもなんか、どっかで見たことあるような…
白髪の男 「迎えに来てやったぞ。」
アベル 「え!?しゃ、シャーロット!?」
ななし 『え、シャーロット…?』
あたりを見回してもシャーロットはいない。
アベルなに言ってんの。
ななし 『アベル、シャーロットくんなんかいないよ?』
アベル 「いる!!そこの男がそうだ!」
ななし 『え…?』
この、白い髪のこの人が?
シャーロットくん?
え?
ちょ…
シャーロット 「俺がシャーロットだが、どうした?」
ななし 『えーーー!?!?どういうこと!?』
アベル 「落ち着け。てかあんたシャーロットを怒らせたのか?」
ななし 『え?怒らせる!?』
アベル 「シャーロットは怒りや悲しみなどの感情を抱くと人格が変わっちゃうんだ。」
ななし 『なにそれ!?聞いてない!!』
アベル 「いや、言ってないからな!こんなに早く出てくるとは思わなかったんだ。」
え?え?
なに、よくある二重人格みたいな?
そういうことなの?
あの天使のシャーロットがこんななっちゃうなんて…
てか、私なにかしちゃったの!?
思い出せー思い出せー!
あ!!
私、朝食の後、シャーロットにすぐ会いに行くって約束してた!!
ななし 『あ!ごめんなさい!!部屋に行くの忘れてました…。』
私は頭を下げ謝った。