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【R18】あなたは誰を選びますか?

第3章 貴族の朝食


終わったか…
あー、クラクラする。

私はその場に力なく座り込んだ。

ナーシャ 「ごちそうさま♡」

にっこりと微笑むナーシャ。
でもどこかその笑顔は嘲笑うようだった。

ナーシャ 「あ、もう朝ごはんいいよ。片付けちゃって。」

ななし 『は、はい…。』

私はさっさと片付けて部屋を出ようと扉を開けた。

ナーシャ 「油断…しちゃダメだよ。ななしちゃん。」

いつの間にかナーシャは私の背後にいた。
驚きのあまり廊下に飛び出てしまい、そのまま扉が閉まってしまった。

恐怖で腰が抜ける。
心臓がすごい勢いで鳴っている。
もうやだ。こわい。

ななし 『もう、やだよ…。』

??? 「おい、どうした?」

聞き覚えのある声に顔を上げた。

ななし 『アベル……アベ、うっ…ぐすっ』

アベル 「は、え!?ほんとどうしたんだ!?」

ななし 『こわい…こわいの。私…殺されるのかな…うっ。』

アベル 「はぁ!?誰がそんなこと…。あーもう落ち着きなよ…。」

アベルはしゃがみこんでいる私を優しく抱きしめてくれた。
何も分からずにこんな世界に連れてこられ、不安でいっぱいだった私は、久しぶりの安心感に涙が止まらなかった。




泣き止んだ私を確認するとアベルはさっと立ち上がった。

ななし 『アベル…ごめん』

アベル 「別に。それより、お前、誰かに噛まれたのか?首から血の匂いがする。」

ななし 『あ…うん。』

アベル 「誰だ?」

ななし 『アッシュさん…』

アベル 「あー、アッシュ兄様か…」

ななし 『…と、ナーシャ』

アッシュ 「ナーシャ!?」

ななし 『はい…。』
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