第3章 貴族の朝食
まだここでたくさん食べるシャーロット君を見ていたい。
今何時だろ。
部屋の壁に掛かった時計は9時を回っていた。
うーん、最後にナーシャの朝食を持っていかないといけないのに。
しょーがない!
今は朝食を早く持っていかなくては!!
ななし 『ごめんなさい!私はまだ仕事があるの。』
シャーロット 「え…?」
うわ、今にも泣きそう!!
ななし 『あ、あとで!!あとでまた来るから!!』
私は泣きそうなシャーロットの顔がまともに見れず、急いでナーシャの部屋へ向かった。
コンコンコン
ななし 『ナーシャ、朝食持ってきたよ」
…………………。
あれ?返事ない。
もしやまだ寝てる?
まさかね〜
ななし 『入っちゃうよ?失礼しまーす』
扉を開けると目の前にナーシャが仁王立ちして待っていた。
ななし 『うおっ!!』
ナーシャ 「……………。」
え?なにこれ、やばい?
怒ってる?
ななし 『あ、あの…?』
ナーシャ 「ねぇ、今何時…?」
ななし 『ひっ!?あ、えっと9時14分です!!』
ナーシャ 「僕、8時に起きたんだよね。んで、今9時過ぎか。ねぇ、僕さ、お腹ぺこぺこなわけ。ねぇ、分かる?」
ななし 『は、はい!ご、ごごごめんなさいっ!!』
ひゃーーーー、こっわ。
ナーシャこっわ!
なにこの子、めっちゃ怖いじゃん。
かわいいとかそういうのどこに置いてきちゃったの!?
ナーシャ 「あ〜あ、ほんとお腹すいた。まぁ、それより喉が渇いたんだけど。」
ななし 『あ、今!紅茶入れますのでっ!!』
ナーシャ 「いや、いーよ。それよりも早く喉を潤せるものがあるからさ。」
そう言うと、ナーシャはじりじりと私に近づいて来る。
肩に手を置かれるとナーシャの顔が私の首筋に迫る。
これはもう吸われる。
ナーシャ 「あれ?逃げないんだ。あ、もう僕たちの秘密聞いちゃったのかな。まあ、それなら話が早いからいいんだけど。」
耳元で、口を開き大きく息を吸うのが聞こえた。
ガリッ。
ななし 『い…っ!!』
ナーシャ 「ん…んっ、ちゅ…っ」
ほんと痛い。
はやく終われはやく終われはやく終われ。
首をペロッと舐められればナーシャが離れた。