第3章 貴族の朝食
ジョシュア 「俺よりも弟のアベルとだなんてさ、ほんと困ったなー。そんな君にはちゃんと自覚してもらわないといけないな。ほら、これでちょっとはわかってくれるんじゃないか?」
さっき痛みが走ったところを、ちょんちょんと指でつつく。
嘘、痕付けられた!?
ななし 『や、やめてください…っ!!』
私は必死に腕を振り払い、逃げるようにジョシュアさんの部屋を出た。
〜ジョシュアside〜
バタン…。
ジョシュア 「…ちっ!」
あーあ、逃げられたな。
くそ、今度こそは逃すものか。
ちっ…!!
〜ななしside〜
え!?え!?
ジョシュアさんってもっとこう、紳士的で優しい人だと思ってたのに!!!
ななし 『はぁ…。』
???「どうしたの…?」
ななし 『うあっ!!』
驚いて後ろを振り向くとそこにはシャーロットが立っていた。
ななし 『はぁー、シャーロット君か』
いつの間に私の背後にいたんだこの子。
相変わらず白くておっとりで白くて白くて…
シャーロット 「ねぇ…、僕、お腹すいたんだけど…」
はっ!!
ななし 『ご、ごめんなさい!!遅くなっちゃって…今用意しますね!』
私はシャーロット君の部屋へ急ぎ紅茶とスコーンの用意をした。
シャーロット君の部屋は…うん、いい感じに散らかってるな。
布団はベットからずり落ちてるし、クッションはありえないところまで飛ばされている。
ちょっと自分の部屋みたいで親近感湧くなー。
シャーロット 「もっ、もっ!んぐっ。」
かわいい。小動物みたい。
よし、最後行くか。
ななし 『じゃあ、これで失礼しますね』
シャーロット 「え…もう行っちゃうの…?」
ななし 『え?』
シャーロット 「ひとりにしないで…」
………………。
なにこれ
ちょーかわいい。