第2章 大混乱の嵐
私は理解したと、こくんと頷く。
アッシュ 「あ、あと、使用人がいなくなったんじゃなくて元々いなかったんだ。いたのはお前と同じ血を分けてくれる女。だけど、みんな逃げ出した。もう嫌なんだ。みんな俺らをバケモノ扱いする。ねぇ、お前は?」
ななし 『わ、私は…』
フワフワする。頭がぼーっとして…
ここで私は意識を手放した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なんだろ、暖かい。
フワフワな感触。
これは、布団?ベットか。
もしかして私、自分の世界に帰れたんじゃない!?
ななし 『…ん。』
目を開けると、綺麗な顔が目の前にあった。
ななし 『っ!?!?!?』
なぜか私の隣にアッシュさんが寝ていた。
お陰でここはまだ異世界なのだと思い知らされた。
私はとりあえずアッシュさんが起きないように、そーっとベットから出ようと思った。
体を起こしゆっくり足をベットから出していく。
するとグイッと身体を引っ張られ、ベットの中へ引きずりこまれた。
ななし 『うあっ!』
アッシュ 「もう起きるの…?はやいね〜…。」
眠そうなアッシュさんの声が近距離でする。
アッシュ 「俺、まだ眠いから…。」
そう言うと私を抱き寄せて足を絡ませてくる。
まじか、これじゃ逃げられない。
てか、このまま寝る気なの!?
あ、そーいえばアベルさんと朝食をつくる約束をしていた。
やばい、早く行かないと!!
ななし 『アッシュさん!私、朝食の準備がありますので…!!』
身体をよじって引っ付いてるアッシュさんを剥がし、ベットから脱出した。
アッシュ 「そんなのはアベルがやってくれるのに〜」
ななし 『アベルさんと約束したんです!』
アッシュ 「え〜…。」
私はぺこっとお辞儀をしてアッシュさんの部屋を後にした。