第14章 恋色に揺れるヨーヨー【瀬見英汰】企画作品
「でも.....」
瀬見「ほら、早く!気にすんなって!」
私は押されて、渋々イカ焼きを受け取った
すると、何処からか"夢香~!"という声が聞こえた
それと同じく"えいたくーん!"という声も...
「お!ポテト買えた?」
友達に問いかけると"もちろん!"と笑った
瀬見「天童、おい、若利は...?」
天童「他校の女子たちに捕まって動けない感じ~...って夢香ちゃん達~!来てたんだネ!」
天童がニコニコ笑いながら話しかけてくる
私たちも"うん!"と元気に返した
すると、天童が"あ!"と声を上げた
天童「さっき、そこのくじ引きで面白そうな景品があったから行こうと思ってるんだけど、一緒いこー!」
そう言って人懐っこく笑う
くじかぁ...あんまり得意じゃないしな...
そう思っていると、私の友達が"え、なにそれ、気になる...!"と興味を持っている
天童「じゃあ、いこー!」
友達「おおー!」
そう言って私の友達と天童は嵐のような速さで消えて行った
そして私たちは完全に取り残され、2人で呆然と立ち尽くしていた
そして、先に口を開いたのは瀬見だった
瀬見「と、取り合えず...俺たちで回る...?」
「そ、そうだね....」
瀬見の提案に賛成し、いつか会えるだろうと私たちは足を進めた
かといって特に話すこともなくて、私たちはキラキラと輝く通りを歩いて行く
流石に会話ゼロは体が持たないので私は口を開いた
「瀬見って、今日、天童と牛島と3人で来たの?」
瀬見「いや、あと、1年の五色って奴と2年の白布と川西ってやつらと来たんだけど...みんなバラバラなっちゃたな~」
「めっちゃ人多いやん!」
はじめはこんなことを話していたが、次第にクラスの話や部活の話などになって、結構楽しい時間を過ごした