第10章 君の香りを追えば【川西太一】企画作品
中には私が選んだのと同じ香りのハンドクリームが入っていた
「えっ....?」
私は思わず声を漏らす
驚きだった
太一「どうした...?もしかして、持ってたとか?」
「ううん...そうじゃなくて...太一も私のやつ開けてみて....」
太一「....? あぁ....」
頭にハテナを浮かべながらも、私からのプレゼントを開ける太一。
そして、中を見た瞬間、目を大きくさせる
太一「......コレ......」
「やっぱ、考えること一緒だなぁ...」
私は感心してまう
笑いながら言うと...
太一「ははっ、すげぇ...オレ達、同じこと考えてたんだな」
そうして、香水を大事そうに持って、それを見て微笑む太一
「その香り好きだなぁ...と思ってさ。でも、私がつけるには大人っぽ過ぎるし...ずっと一緒に居て、話しやすい太一にプレゼントしようって思った」
理由を説明すると、太一は顔を赤くして口に手を当てる
太一「俺は...母さんが使ってるハンドクリームが良いからさ、買ってやろうって思ったけど、どうせつけて貰うなら、俺の好きな香りを...と思った...////」
それを聞いて次は私が赤くなる番だった
「それって....」
私は、今やっと理解した
私、太一のことが好きなんだ...
沈黙の中、太一が何回か深呼吸をして口を開いた
太一「...夢香...オレと...付き合って下さい.....」
向かい合って、お互い白い息を出しながら、頬を赤く染める
告白なんて、生まれて初めてされたからどうすればいいのか、さっぱりだ...
でも.....
「はい....!」
私は精一杯の返事をした