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恋にまみれて【HQ多ごちゃ混ぜ.短編集】

第10章 君の香りを追えば【川西太一】企画作品





太一「帰んぞ...」

「うぃーす...」


太一とは家が近く、小学校からの仲で友達と言うより幼馴染みみたいな感じだった

いつも家まで送ってもらったりと助かっている




寒い冬の夜、完全防御形態の私を見て太一が"雪だるまみてぇ(笑)"と言うので、手袋せずポケットに突っ込んでいた左手を出し、左側に居るコイツに腹パンをした。


太一「いてーよ(笑)_____お前指どーした」

「は? 指...?__あ....」



準備中にやってしまったパックリ割れをすっかり忘れていた私は"あらら~"と一言...


太一「もしかして、今まで忘れてたとか?」

「そのとーりッス」

太一「お前なぁ...しかも、手ェ、カサカサじゃん」

「タオルって結構水分を持ってかれるんっスよ」

太一「はぁ...?」



太一は呆れたようにため息をついて、"ちょっと付いてこい"と言ってある方向に歩いて行った




「どこ行くのさ」

太一「母さんのおつかい思い出したわ」

「何それ...(笑)」




そういいながら来たのは、色々なお店が立ち並ぶ通りの様なところ。



今日は12月25日...クリスマスとだけあって、家族連れやカップル等、いわゆるリア充さんたちが沢山居る




「...タヒ((ピーーー」

太一「怖いこと言うなよ(笑)___おっ、あった」


そして太一が入って行ったのは"flower"と言うアロマオイルやハンドクリーム、香水などの専門店のお店だった


入った瞬間、店内を包んでいた良い香りが鼻孔を刺激する

「おぉ...」

ちょっとした感動ひたりつつ、お店に並ぶ色とりどりの商品を眺める。


クリスマスなのに店内はガランとしている、そのお陰でゆっくり見て回れる

商品がクリスマス仕様になっていたり、店内も飾りつけが施されている


不思議と嫌な気持ちはせず、香水などを見ていると、あるものが目に留まる....



それは一つの香水だった
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