第7章 恋に落ちる速度とその証明【及川徹】
次の日、及川に変なことをされずに4限目まで過ごした私はルンルンである
あぁ、平和って素晴らしい
「ねえ、夢香~!購買部行こ~」
「うぃーす」
現代文の道具を机に直していると、友達から購買部の誘いがきた
私はいつも購買部か、コンビニで買っていく主義なのだ
教室を出て階段を降りて1階の購買部を目指す
なんだかいつもより購買部に向かう人が多い気がする。まさか、購買部ブーム...!?
そんなことを考えながら、さっきの現代文の授業について話ながら向かう
この時間、結構好きだ。
そう思っていると、1年2年が購買部の前にたかっているのが見える
は?
「なんか、1、2年多いね」
友達も気づいたのか、呟いている
「何?なんか、イベントっすか?」
ちょっとしたジョーク言い2人で笑ったあと、そのたかっている中心部を見てこの状況を理解した
「あー、及川居んじゃん。成る程ね」
友達が軽く言う
しかし、それは私にとって最悪の一言だった
なんだ、このバットタイミング
出来るだけ目を合わさないでおこう
そう心に決めた瞬間、人だかりの隙間から及川と目が合う
おっふ...
私はちょっと混乱したものの、すぐに目をそらしパンを2、3個テキトーに取ってレジへと持っていった
よし。
「え、夢香早くね?ちょっま、私もすぐ決める」
私の音速のような早さにビックりしながらも、急いでくれる
神様...
そして、数分でパンを買い終わった私たちは、自動販売機で飲み物を買って教室へと戻った
なんか、いつもより何十倍も疲れた
「疲れた...」
友達も同じようだ
そして、パンを開ける
そして、私は自分の買ったパンを改めて見る
"★青汁クリームパン☆"
えっ...
なんで美味しいクリームパンに青汁入れたの?製造会社!?
手元のパンを見て絶句する
てか、なんちゅう物置いてんだ。購買部...
「夢香なんでそれ買った(笑)」
からかうな...(泣)
益々泣きたくなる...