第6章 募る思いと本心【影山飛雄】
学校に着くと夢香は門の前に立っていた。
「はぁ、はぁ...お前、誰を待って....」
夢香が待ってたことに驚いたが、あっちも俺が来たことにビックリしている
「はっ////?影山....誰って...日向が待っとけって...」
それを聞いて俺は耳を疑った
日向が?夢香を?どうして...
ppppp.......
2人の間に響く電子音。
夢香が慌てて電話に出る。
「...もしもし...って日向!?ちょっと!話が違うんだけど!?えっ?2人で帰れって?何で2人で居るって分かるのよ!?って、あ!.......切られた...」
どうやら相手は日向だったらしい
そして変な空気が流れる
「...家まで送る..」
俺はこの空気に耐えられなくなり、一言そう言って歩き始めた
すると、待って!っと言いながら夢香がついてくる
真っ暗な道を照らす月
その下を何も喋らず歩く
すると、何故かさっき日向が言っていた言葉を思い出す
『お前にとって大事な人ほど意外にすぐ側に居るんじゃないか?』
妙に心に来るこの言葉..
その時、ある衝動が俺のなかを駆け巡った
あぁ、今言わなくてどうする...俺だって男だろ..?
そんななか、ある決心がついた。
「なぁ..」
俺は、夢香を呼び止めた