第18章 強引な君に心惹かれて【赤葦京治】企画作品
次の時間は数Bだ
私も、一応特進クラスに入っているだけあって、数学は何故か得意なのだ。私は少しワクワクしながら次の授業の準備を始めた
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先生「ここは、数2で習ったとこの応用として、この公式を当てはめると~」
先生が黒板に板書をしながら説明を言う
私達はそれを聞き逃さないように集中している
先生「はーい、じゃあ、問15を周りの人と相談しながら解いてみろ~」
先生がそう言ったので周りがガヤガヤと騒がしくなる。
私はと言うと、もう既に終わっていたので暇だ
その時、ふと視界の端に赤葦君のペンが止まっているのが見えた。まぁ、席が隣なのだから、見えて当たり前なのだが…
この問題の1番ややこしい部分で悩んでるようだ
まだ周りはガヤガヤと騒がしい
さっきの今だし、私は何となく声をかけた
「そこ、a=4分の3b´の解を当てはめると出てくるよ」
赤葦「……え…………あ…本当だ」
何かに気づいた赤葦君は、計算の続きを書き進めていく。一言でここまで分かるか?普通
「そそ、そうしたら、①の式から引いて……」
赤葦「……(カリカリカリ……)」
赤葦君は無言で最後まで書き終えると、こっちに向き直って微笑みながらこういった
赤葦「山田さんって、数学得意なんだ。教えるの上手だね」
その微笑みがなんともイケメンで私は慌てながら返した
「そ…そうでもないよ……教えるのは得意じゃないし」
そう言うと、赤葦君は"俺は全然そう思わないけどな~"と呟いていた
その時、
先生「じゃあ…この問題を………山田。黒板に書いてくれ」
先生が、私の名前を呼ぶ
いきなり過ぎて驚く
「え……あ、はい」
その後、先生に見事に当てられたのだった