第16章 貴方に届ける応援歌【及川徹】
「(さて、外に出たは良いものの、どうすれば...)」
そう思っていると、一年生らしき女子達がこんなことを話していた
女子1「ねぇねぇ!購買部前に及川さんが居るらしいよ!」
女子2「そうなの?行ってみよ」
そう言って女子達は購買部の方向に向かう
うん。有力な情報ありがとうございます。
それを聞き付けて、私も購買部前に向かった
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購買部に近づくにつれて、女子の人数も心なしか増えてる気がする。うん、気のせいだよね。きっと
そう切実に願いながら、購買部前に到着する
そこには女子の塊の中に飛び出る及川の姿
うっわ、あからさま過ぎる
女子3「及川さーん!写真撮ってください!」
女子4「これ、作ったんです!食べて下さい~」
女子5「そんなん食べて及川さんがお腹壊したらどうするの!大会前なんだよ!」
及川「ほらほら~、喧嘩しないで~?」
女子怖ッ!貶し合いかよ!
てか、及川は消費期限切れてる牛乳を飲んでも平気だから壊さんと思うで!強い子やから!!(前、間違えて飲ませてしまったことがある)
てか、どうしてモテるのか分からんなぁ
どっちかと言うと、一の方がしっかりしててカッコいいぞ?
と、心の中で毒付きながら、どうしたものか...と考える
とりあえず、少し離れた所で及川の方を睨む
すると、何かを察した及川がこちらに気付き"あ..."という顔をする
それを良いことに、私はゆっくりと体育館の方を親指で指差して、ニッコリと笑う
「(さっさと部活行けや、クソ川)」
目でそう訴える
大会前なんだろ?あぁ?
すると及川は、"じゃッ、じゃあ、練習に行くね?"と慌ててこちらにやって来る
及川「....ごめ((「ごめんで済んだら警察は要らないって言葉知ってる?」 ....はい...」
わざと被せて言うと、素直に返事をする
少し目をそらしながら様子を伺っている及川
「あのさ、女子と話すのは別に構わないんだけどさ、私は及川や一に勝って欲しい」
及川「....うん」
「だから、もっと主将としての自覚持ってよ。ウシワカちゃん倒してよ...」
及川「 ! .....うんッ!」
そんなことを話しながら、体育館へ向かう
その姿を良く思わないで見ている影があったことを知らずに